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モバイルバッテリーの機内持ち込みは何個まで?mAh→Wh換算と2026年4月の新ルールを診断ツールで確認
写真: Karl Solano(Pexels)
「4月からモバイルバッテリーのルールが変わった」というSNSの投稿を見て、自分の持っているバッテリーが何個まで・何Whまで機内に持ち込めるのか分からなくなっていませんか。モバイルバッテリーの機内持ち込みルールは、2025年7月8日と2026年4月24日の2段階で変わっており、内容も別物です。このページでは、国土交通省が公開しているルールを確認し、お手持ちのバッテリーの容量帯と個数を選ぶだけで持ち込み可否が分かる診断ツールも用意しました。スーツケース自体の重量が何kgまでか(超過料金の基準)を知りたい方は、受託手荷物は何kgまで?航空会社別の重量制限ガイドをご覧ください。
- モバイルバッテリーは受託手荷物(預け入れ荷物、いわゆる預け荷物)には入れられません。必ず機内持ち込みにします
- 座席上の収納棚には入れられません。座席ポケットなど手元に置きます(2025年7月8日〜)
- 国内線の個数制限は3段階です(2026年4月24日〜)。100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は本体+予備電池で合計2個まで、160Wh超は不可です
- Whが書かれていないときは、mAh × 3.7 ÷ 1,000 で換算できます。100Whは約27,000mAhです
- 機内での充電・給電(機内電源→バッテリー、バッテリー→スマホ等)は、どちらも禁止です(国内線・2026年4月24日〜)
- 国際線を利用する場合は、モバイルバッテリーを100Wh以下・2個までに収めるのが安全です
モバイルバッテリーは預け荷物(受託手荷物)に入れられる?
入れられません。モバイルバッテリーは必ず機内持ち込みにする必要があります。
国土交通省航空局が公開しているポスター「モバイルバッテリーの持込みについて」(出典:NITE=製品評価技術基盤機構、2026年9月15日確認)の1番目の項目として、受託手荷物への収納が明確に禁止されています。うっかり預けるスーツケースの中に入れてしまわないよう、荷造りの最初の段階で取り出しておくと安心です。
何Whまで持ち込める?mAh→Wh換算のやり方
160Wh以下なら持ち込めます。ただし100Wh以下と100Wh超〜160Wh以下では個数ルールが変わります(詳しくは後述の「本体と予備電池を合わせて何個まで持ち込める?」の章で説明します)。Wh表記がなければ「mAh × 3.7 ÷ 1,000」で計算します。
多くの市販モバイルバッテリーはパッケージにmAhしか表記されておらず、Wh表記がありません。国交省ポスターの換算式は次のとおりです。
- Ah表記の場合:ワット時定格量(Wh) = 定格容量(Ah) × 定格電圧(V)
- mAh表記の場合:ワット時定格量(Wh) = 定格容量(mAh) × 定格電圧(V) ÷ 1,000
市販モバイルバッテリーの定格電圧はリチウムイオン電池の公称電圧である3.7Vが事実上の標準のため、電圧表記がない製品はこの3.7V前提で計算します(電圧表記がある製品はそちらを優先します)。
| mAh表記 | Wh換算値(3.7V換算) | 区分 |
|---|---|---|
| 5,000mAh | 18.5Wh | 100Wh以下 |
| 10,000mAh | 37Wh | 100Wh以下 |
| 20,000mAh | 74Wh | 100Wh以下 |
| 27,000mAh | 99.9Wh | 100Wh以下(ぎりぎり) |
| 40,000mAh | 148Wh | 100Wh超〜160Wh以下 |
| 50,000mAh | 185Wh | 160Wh超(持ち込み不可) |
※27,000mAh(3.7V換算で99.9Wh)は、国交省ポスターに掲載されている実例です。※電圧表記(V)がある製品はその数値を優先します。表記がなければ3.7Vとして計算するのが目安です(国交省ポスターの換算式)。
大容量のモバイルバッテリーを持っている方は、この換算を一度やっておくと安心です。
【診断】あなたのモバイルバッテリーは何個まで持ち込める?
お手持ちのバッテリーの容量(本体やパッケージに書かれたmAh)を選ぶと、持ち込み可否をその場で判定します。本体・予備電池を分けて最大4個まで選べます。
モバイルバッテリー持ち込み診断
ツールを使わずに確認したい方は、まず前章の換算式で自分のバッテリーのWh数を出し、次の早見表で区分を確認してください。
| Wh区分 | 機内持ち込み | 個数の目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 100Wh以下 | できる | 制限なし | 国際線は2個までが目安※1 |
| 100Wh超〜160Wh以下 | できる | 本体と予備電池を合わせて合計2個まで | 国内線の基準※2 |
| 160Wh超 | できない | 持ち込み不可のため対象外 | 預け荷物にも不可 |
※1 国際線では、モバイルバッテリーは100Wh以下・2個までに収めて持っていくと安全です。数が多い場合は保安検査で追加確認を受けることがあります。※2 国際線では持ち込めない前提で考えてください(詳しくは後述「国際線・乗り継ぎで海外の航空会社を使うときの注意」章)。
160Wh超のバッテリーをお持ちの場合、機内に持ち込むには100Wh以下(目安として約27,000mAh以下)の製品に置き換える必要があります。
100Wh超〜160Wh以下のバッテリーを複数持っている場合の具体的な組み合わせルールは、後述の「本体と予備電池を合わせて何個まで持ち込める?」章で詳しく説明します。
モバイルバッテリーは座席上の収納棚に入れていい?(2025年7月8日〜)
入れられません。座席ポケットなど手元に置きます。罰則を伴う法規制ではなく航空各社への協力要請ですが、国内定期便はすでに統一対応しています。
このルールは2026年4月の個数制限より先に、2025年7月8日から国内定期航空運送事業者の統一的な取り組みとして始まりました。
国交省の要請内容は、①座席上の収納棚に収納しないこと、②機内でモバイルバッテリーから充電する場合は常に状態が確認できる場所で行うこと、の2点です(国交省報道発表「モバイルバッテリーを収納棚に入れないで!」)。
きっかけは2025年1月28日、韓国・金海国際空港で発生したエアプサン機内でのモバイルバッテリー発火(の可能性が指摘された)事故でした。対象は国内の定期航空運送事業者で、外国航空会社は対象外(各社の指示に従うこととされています)。
この収納棚ルールは2025年7月8日から施行されている一方、個数制限と充電・給電禁止はいずれも2026年4月24日からで、施行時期が異なる別のルールです。
本体と予備電池を合わせて何個まで持ち込める?(2026年4月24日〜)
100Wh以下の予備電池は何個でも構いません。100Wh超〜160Wh以下は、モバイルバッテリー本体と予備電池を合わせて合計2個が上限です。
2026年4月24日から、モバイルバッテリー本体と「予備の電池」(カメラなど電子機器の予備バッテリー、電子機器から取り外した電池を含む)を区別した上で、次の組み合わせルールが適用されています(国交省報道発表「モバイルバッテリーの持込みの新たなルールについて」)。
| あなたのケース | 持ち込み上限 |
|---|---|
| 本体・予備とも100Wh以下 | 制限なし |
| 100Wh超〜160Wh以下を1個でも含む | 合計2個まで |
| 160Wh超を含む | 持ち込み不可(預け入れも不可) |
※「合計2個まで」は、100Wh超〜160Wh以下のモバイルバッテリー・予備電池を合わせた個数です。内訳が本体2個・予備2個・本体1個+予備1個のいずれでも、100Wh超〜160Wh以下のものは合計2個が上限になります。
10,000mAh級(37Wh前後)を2〜3個持っていくだけなら、いずれも100Wh以下なので個数の心配はいりません。
機内でモバイルバッテリーを充電してもいい?(2026年4月24日〜)
できません。機内備え付けの電源からモバイルバッテリー本体への充電、モバイルバッテリーからスマホ等への給電、どちらも禁止です。スマホの充電は機内備え付け電源を直接使ってください。
2026年4月24日の新ルールでは、個数制限とあわせて機内でのモバイルバッテリーの充電・給電が全面的に禁止されました(国交省航空局安全部安全政策課、報道発表資料、2026年9月15日確認)。
2025年7月8日の時点では「目視できる場所での充電」という条件付きの運用でしたが、この条件付き運用が2026年4月24日に全面禁止へ引き締められました。機内電源からモバイルバッテリー本体を充電すること、モバイルバッテリーから他の電子機器を充電することの両方が対象です。
スマホやタブレットを充電したい場合は、モバイルバッテリーを経由せず、機内備え付けの電源(USBポートやコンセント)に直接つなぐようにしてください。
航空会社ごとに違いはある?ANA・JAL・LCC5社の比較
国内定期便5社は国交省ルールにほぼ完全準拠しており、実質的な差はありません。
| 航空会社 | 個数の上限 | 収納棚規定 |
|---|---|---|
| ANA | 100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで | 座席上収納棚禁止、手元保管 |
| JAL | 100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで | 座席上収納棚禁止、手元保管 |
| スカイマーク | 100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで | 座席上収納棚禁止、座席ポケット等手元保管 |
| Peach | 100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで | 座席上収納棚禁止、目視可能な場所に保管 |
| ジェットスター | 100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで | 座席ポケット等、常に確認できる場所に保管 |
※各社とも本体と予備電池を合算して数えます。公式案内では「160Wh以下は2個まで」と簡略に書かれている場合がありますが、100Wh以下について個数を制限する趣旨ではありません。※各社の規定は、各社公式ページの案内に基づきます(このうちスカイマークは公式特設ページで2026年9月15日に確認しました)。
いずれも2026年4月24日以降、国交省の全国統一ルールに準拠する形で公式ページを更新しています。差があるとすれば収納棚規定の文言の丁寧さ程度で、実質的な可否判定に影響する違いはありません。ANA・JAL・スカイマーク・Peach・ジェットスターの国内線5社は、いずれも国交省の3段ルール(100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで、160Wh超は不可)どおりです。
国際線・乗り継ぎで海外の航空会社を使うときの注意
ここまでは国内線の話です。国際線・乗り継ぎで海外の航空会社を使う方だけ、この章を確認してください。
国際線では、モバイルバッテリーは100Wh以下・2個までに収めて持っていくと安全です。日本の国内線で通る100Wh超〜160Whのモバイルバッテリーは、国際線では持ち込めない前提で考えてください。
国際的な業界団体IATAの公式ガイダンス(Passengers Travelling with Lithium Batteries、2026年3月31日付、2026年9月15日確認)は、モバイルバッテリー(power bank)について「100Whを超えないものを最大2個まで」と明記しています。この基準にはICAOの正式基準より厳しいIATAの自主基準である旨の注記が付いており、同資料の一覧表でもモバイルバッテリー本体の「100Wh超〜160Wh以下」の区分は不可(Forbidden)と分類されています。
100Wh超〜160Whでも「航空会社の事前承認があれば持ち込める」枠はありますが、これはカメラなどの予備電池と、機器に内蔵されたバッテリーに限った枠で、モバイルバッテリー本体にはこの承認制の枠がありません。モバイルバッテリー本体と予備電池は区別して考える必要があります。
日本の2026年4月24日ルールは、100Wh超〜160Whのモバイルバッテリーを本体・予備電池合わせて合計2個まで認めています(国内線)。国際線の基準はこれより厳しいため、国内線で通る100Wh超〜160Whのモバイルバッテリーが、国際線では通らないことがあります。
IATAは2027年1月1日発効の新DGR(第68版)で100Wh超〜160Whの承認枠を廃止し、モバイルバッテリーを世界的に100Wh以下へ一本化する方針です(出典:IATA運用者向けガイダンス、2026年3月31日付、2026年9月15日確認)。
これから国際線用にモバイルバッテリーを買うなら、100Wh以下(目安として約27,000mAh以下)の製品を2個までの範囲で選んでおくと、この一本化の後も使えます。
ルールはいつから変わった?(2025年7月8日/2026年4月24日)
収納棚ルールと個数制限ルールは別物です。今は両方とも施行済みなので、実務上は両方を守れば大丈夫です。
| 施行日 | 内容 | 罰則の有無 |
|---|---|---|
| 2025年7月8日 | 座席上の収納棚に収納しない。機内充電は目視できる場所で行う(協力要請) | 罰則を伴う法規制ではなく、航空各社への協力要請 |
| 2026年4月24日 | モバイルバッテリー本体・予備電池は合計2個までに制限。機内での充電・給電を全面禁止 | 航空法上、罰則の対象となり得る項目を含む |
2025年7月8日のルールを見て「収納棚に入れなければいい」と思っている人が、2026年4月24日以降の個数制限や機内充電禁止を知らないまま搭乗するケースが起きやすい組み合わせです。両方とも現在は施行済みのルールとして守る必要があります。
よくある質問
- モバイルバッテリーは合計で何個まで持ち込める?
- 100Wh以下のモバイルバッテリー・予備電池には個数制限がありません。100Wh超〜160Wh以下を含む場合は、本体と予備電池を合わせて合計2個までです(2026年4月24日〜)。160Whを超えるものは機内持ち込み・預け入れどちらもできません。
- 100Wh以下ならいくつでも持ち込める?
- 国交省のルール上、100Wh以下のモバイルバッテリー・予備電池に明確な個数上限は定められていません。ただし数が非常に多い場合は、保安検査で追加の確認を求められることがあります。
- mAh表記しかない場合、どう計算すればいい?
- 「mAh × 3.7 ÷ 1,000」で概算できます(国交省ポスターの換算式。電圧表記があればそちらを優先します)。例えば10,000mAhなら37Wh、27,000mAhなら99.9Whです。
- 預け荷物(受託手荷物)に間違えて入れてしまったらどうなる?
- モバイルバッテリーは受託手荷物への収納自体が禁止されているため、預け入れ前のチェックで見つかった場合は、その場で機内持ち込み用の手荷物へ移すよう求められるのが基本的な流れです。
- ANAの300Whという記載は何ですか?
- ANAの公式ページには、160Wh超〜300Wh以下のバッテリーを1個まで持ち込めるという記載が見つかることがありますが、これは電動車椅子(歩行補助機器)を利用する方が車椅子本体と合わせて予備バッテリーを運ぶ場合に限った規定です。一般のモバイルバッテリー単体には適用されないと考えられ、国交省の3段ルール(100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は合計2個まで、160Wh超は不可)どおりです。
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まとめ
モバイルバッテリーは受託手荷物には入れられず、必ず機内持ち込みにします。2025年7月8日からは座席上の収納棚への収納が禁止され、座席ポケットなど手元に置く必要があります。2026年4月24日からは個数制限が3段階になり(100Wh以下は制限なし、100Wh超〜160Wh以下は本体+予備で合計2個まで、160Wh超は持ち込み・預け入れ不可)、機内での充電・給電も全面禁止になりました。自分のバッテリーが合計何Whで何個まで持ち込めるか不安な方は、上記の診断ツールにWh(またはmAh)と個数を入力して確認してから荷造りしてください。
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