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モバイルバッテリーの捨て方自治体別の出し方・回収ボックスの使い方・膨張品の扱い
引き出しに使わなくなったモバイルバッテリーが2〜3個たまっていて、燃えないゴミに出していいのか分からず放置していないでしょうか。モバイルバッテリーは可燃ごみ・不燃ごみのどちらにも出せず、出す前に「使い切る」「端子を絶縁する」という準備も必要です。さらに自治体によって出し方が分かれ、膨張・破損しているものは別ルートになります。このページでは、3つの質問に答えるだけであなたの捨て方が1つに決まる形で、手順をまとめます。
- モバイルバッテリーは可燃・不燃ごみとして出せません。小型充電式電池のリサイクル対象として、自治体の指定ルートか、家電量販店等のJBRC回収協力店・回収ボックスへ出します
- 出す前に使い切る(動かなくなるまで)・端子を絶縁する(絶縁テープでプラス極マイナス極を養生する)の2つを行います。これは膨張・変形・液漏れのない正常品が対象です。理由はいずれもショート・発火の防止です
- 自治体のルールは「収集日ルート型(決まった日に指定袋で出せる)」と「拠点回収専用型(窓口・回収ボックスへの持ち込みのみ)」の2パターンに整理できます。まずどちらか確認します
- 膨張・変形・液漏れがあるものは使い切らず、そのまま絶縁して正常品と別ルートで手放します。回収ボックスには入れず、自治体の窓口・専用の持ち込み先に相談します
先に自分の捨て方を知りたい方は、3つの質問に答えるだけでルートが1つに決まる診断ツールに進めます。
モバイルバッテリーは「普通ごみ」に出せる?
出せません。モバイルバッテリーは小型充電式電池のリサイクル対象で、可燃ごみ・不燃ごみのどちらにも出すことができません。
小型充電式電池は資源有効利用促進法にもとづき、メーカー・輸入事業者に自主回収とリサイクルが義務づけられています。消費者側に法律上の義務はありませんが、電気店・ホームセンターなどのリサイクル協力店への持ち込みという形で協力することが求められています(出典:一般社団法人電池工業会「小型充電式電池のリサイクルおよび購入・廃棄時のお願い」、2026年8月16日確認)。
分別が必要な理由は、リサイクルのためだけではありません。総務省消防庁は、他のごみに紛れ込んだことが原因となる、ごみ処理施設等での火災事故が増加傾向にあると案内しています(出典:総務省消防庁「リチウムイオン電池総合対策ポータル」、2026年8月16日確認)。
製品評価技術基盤機構(NITE)が2026年7月15日に公表した資料によると、2021年から2025年までの5年間にリチウムイオン電池搭載製品で通知された事故は2,140件にのぼり、製品別ではモバイルバッテリーの事故が最も多く発生しています(出典:NITE「『夏バテ(夏のバッテリー)』にご注意を」、2026年8月16日確認)。次の章で説明する「使い切る」「絶縁する」という2つの手順は、こうした事故を防ぐための実務的な備えでもあります。
出す前にやること2つ:使い切る/端子を絶縁する
膨張・変形・液漏れのない正常品は、出す前に「使い切る」「端子を絶縁する」の2つを行います。どちらも発火・ショートを防ぐための準備です。
まず使い切ります。総務省消防庁は「安全な回収のため、動かなくなるまで使い切りましょう」「放電して残量をゼロにすることで、発火リスクを抑えられます」と案内しています(出典:総務省消防庁「捨てるとき」、2026年8月16日確認)。横浜市も「可能な限り電池を使い切り、テープ等で端子部を絶縁したうえでお出しいただく」よう案内しています(出典:横浜市「小型充電式電池の出し方」、2026年8月16日確認)。
次に端子を絶縁します。JBRC(一般社団法人JBRC)は「プラス極マイナス極」「金属端子部」を絶縁テープで絶縁するよう案内しており、目的はショートの防止と明記しています(出典:JBRC「回収対象・排出方法」、2026年8月16日確認)。やり方は難しくありません。セロハンテープやビニールテープを、プラス極・マイナス極やケーブルの差し込み口など金属が露出している部分に貼り、他の金属と直接触れないようにするだけです。
絶縁の目的は、前述のとおりJBRCが明記する「ショートの防止」です。加えて総務省消防庁は、リチウムイオン電池の主な出火原因として「外部からの強い衝撃」「高温下での放置・使用」「非純正バッテリーの使用」の3つを挙げています(出典:総務省消防庁「リチウムイオン電池総合対策ポータル」、2026年8月16日確認)。収集・運搬中に他のごみとぶつかったり押しつぶされたりする衝撃を避ける意味でも、端子の絶縁と丁寧な取り扱いは有効と考えられます。
使い切る・絶縁するの2つは、膨張・破損のない正常品について、自治体の型にかかわらず共通の準備です。
膨張・変形・液漏れがあるものは、この「使い切る」を行わないでください。放電のために使用を続けること自体が発火リスクになります。そのまま端子だけ絶縁し、自治体の窓口へ相談します(詳しくは後述の「膨張・破損したモバイルバッテリーは正常品と別ルート」章を参照してください)。
ここまで終えたら、次の章で自分の具体的な捨て方を1つに決めます。
あなたの捨て方を1つに決める:3つの質問
3つの質問に答えると、あなたの捨て方が1つのルートに決まります。
あなたの捨て方診断
答えるほど選択肢が絞られ、最後に「あなたがやること」だけが手順で出ます。
早見表でまとめて確認したい場合は、次の表でも同じ判定ができます。
| 破損の有無 | 近くのボックス | 自治体の型 | ルート |
|---|---|---|---|
| あり | ― | ― | ①窓口 |
| なし | あり※1 | ― | ②ボックス |
| なし | なし | 型A | ③収集日 |
| なし | なし | 型B | ④拠点 |
※凡例
①破損品専用ルート:使い切らず端子だけ絶縁し、自治体の窓口へ持ち込み、または訪問回収を予約
②回収ボックスへ持ち込み:絶縁のうえ、収集日を待たずいつでも可
③収集日ルート:絶縁+指定袋で収集日にごみステーションへ
④拠点持ち込み:自治体の窓口へ持ち込み、または訪問回収を予約
※1:メーカー不明品・リサイクルマークが確認できないものは②の対象外(③④へ)
「―」は、その質問に答える前にルートが確定しているため確認不要
自治体のページが見つからない、または両方の案内が書かれていて判断がつかない場合は、自治体の窓口へ電話で確認し、判明するまでは集積所に出さず、ルート④(自治体の拠点への持ち込み)に準じて対応してください。2つの型の具体例は、次の章で詳しく説明します。
近くの回収拠点は、JBRC公式サイトの排出方法のページでも案内されています(出典:JBRC「排出方法(回収対象、対象外説明)」、2026年8月16日確認)。
自分の自治体はどっちの型?「収集日ルート型」と「拠点回収専用型」の違い
自治体の出し方は、大きく「収集日ルート型」と「拠点回収専用型」の2つに整理できます。
型A(収集日ルート型)は、決まった収集日に、絶縁したうえで指定の袋に入れれば、他の資源ごみと同じようにごみステーションで出せるタイプです。新宿区・横浜市・名古屋市がこの型にあたります。
新宿区は2025年4月から、週1回の「資源の日」に資源・ごみ集積所で小型充電式電池を回収しています。端子部分やケーブルの差し込み口にテープを貼って絶縁し、中身の見えるポリ袋に小型充電式電池だけを入れて出します(出典:新宿区「小型充電式電池の排出方法について」、2026年8月16日確認)。
変形または膨張しているものは集積所には出せません。新宿清掃事務所・各清掃センターへの持ち込みが必要です(同出典)。
横浜市は2025年12月1日から、モバイルバッテリーなどのリチウムイオン電池を「電池類」として、週2回「燃やすごみ」と同じ収集日に回収しています(出典:横浜市「【2025年12月から】小型充電式電池(リチウムイオン電池等)の収集を開始しています!」、2026年8月16日確認)。電池類だけをまとめて透明か半透明の袋に入れ、可能な限り使い切って端子部を絶縁したうえで出します(出典:横浜市「小型充電式電池の出し方」、2026年8月16日確認)。
膨張・破損した電池やポータブル電源は集積場所には出せません。各区の資源循環局事務所への持ち込みが必要です(受付は月〜土曜日9時〜16時、11時30分〜13時30分を除く)(出典:横浜市「膨張した小型充電式電池の処分方法」、2026年8月16日確認)。
名古屋市も「電池類の出し方(一括収集)」として、モバイルバッテリーやリチウム電池、小型充電式電池等を収集しています。プラス極とマイナス極にセロハンテープなどで絶縁し、無色透明の袋(2024年4月から半透明の袋は使用不可)に入れて、収集日当日の朝8時(中区は7時)までに、プラスチック資源とは別にして自宅前に出します(出典:名古屋市「電池類の出し方(一括収集)」、2026年8月16日確認)。
膨張・破損した電池の扱いは公式ページの本文に明記がなく、この記事では確定情報として書けません。該当する場合は名古屋市の窓口に直接問い合わせてください(同出典)。
型B(拠点回収専用型)は、ごみステーションには一切出せず、拠点への持ち込みか訪問回収の予約が必須のタイプです。大阪市・札幌市がこの型にあたります。
大阪市は環境事業センターに設置された「リチウムイオン電池等回収ボックス」への持ち込み、または電話等での申し込みによる訪問回収を利用します。対象は小型充電式電池やモバイルバッテリーのほか、加熱式たばこ・電子たばこ等も含まれます(事業用途のものは対象外)(出典:大阪市総合コールセンター「なにわコール」FAQ、2026年8月16日確認)。センターの数・開庁時間・費用の詳細は市の案内で確認してください。
膨張・変形したものは回収ボックスに入れず、職員に直接手渡します(同出典)。
札幌市は、リサイクルマークの有無と破損の有無で持ち込み先が分かれます。リサイクルマークがあり破損していないものは最寄りのJBRC回収協力店へ、リサイクルマークがない、または破損・膨張・液漏れしているものは、市役所本庁舎12階(循環型社会推進課)・清掃事務所・地区リサイクルセンター・リサイクルプラザ宮の沢・一部の回収協力店へ持ち込みます(出典:札幌市「小型家電の無料回収」、2026年8月16日確認)。
自分の自治体がどちらの型かは、自治体のホームページで「小型充電式電池」「リチウムイオン電池」の収集方法を検索すると確認できます。判別のポイントは前章「あなたの捨て方を1つに決める」のQ3を参照してください。
「自治体によって違う」の中身は、実はこの正常品の出し方(収集日ルートか、拠点への持ち込みか)の違いです。膨張・破損しているものだけは別扱い、という点は今回確認した自治体で共通しています。次の章で、この共通ルールを詳しく説明します。
| 自治体 | 型 | 通常ルート(正常品) | 膨張・破損品 |
|---|---|---|---|
| 新宿区 | A | 資源の日(週1回・集積所へ) | 清掃事務所・清掃センターへ持ち込み |
| 横浜市 | A | 電池類(週2回・燃やすごみと同日) | 各区資源循環局事務所へ持ち込み |
| 名古屋市 | A | 電池類の一括収集(絶縁・無色透明袋) | 公式ページに明記なし(要問い合わせ) |
| 大阪市 | B | 環境事業センターの回収ボックス/訪問回収 | 職員へ直接手渡し |
| 札幌市 | B | マーク有無で分岐(協力店 or 市拠点) | 市拠点へ持ち込み |
家電量販店ならどこでも回収してもらえる?(JBRC協力店)
JBRC(一般社団法人JBRC)の回収協力店に持ち込めば、条件を満たす製品を処分できます。ただし店舗ごとに条件が異なるため、事前確認が確実です。
全国の家電量販店・スーパー・ホームセンター・自転車店などの小売店や自治体施設が、JBRCの「排出協力店」として回収拠点になっています(出典:JBRC「Q&A」、2026年8月16日確認)。
ただし、回収対象になるのは次の条件をすべて満たす場合です。JBRC会員企業が製造したものであること、電池種類(ニカド電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池)が明確であること、破損・水濡れ・膨張などの異常がないこと、ハードケース等に入った電池パックであることの4つです(同出典)。
分解して電池だけを取り出したものは対象外で、モバイルバッテリー本体をそのまま持ち込む「本体回収」が基本です(同出典)。
対象外になる代表例は、会員企業外品やメーカー不明品、破損・水濡れ・膨張のある電池、乾電池(マンガン・アルカリ)、鉛蓄電池、コイン電池・ボタン電池などです。破損・膨張がある場合の扱いは、次の章で説明します。
対象製品には「3つの矢印」のリサイクルマークと、電池種類を示す英文字(Ni-Cd/Ni-MH/Li-ion)が表示されています。ただし法律施行以前に製造された古い製品はマークが付いていない場合もあり、その場合も回収対象になり得ます(同出典)。
家電量販店・スーパー・ホームセンターなどの多くがJBRC協力店として回収ボックスを設置していますが、取り扱い条件は店舗によって差がある場合があります。例えばヤマダデンキは公式サイトで、店内回収BOXの対象を「小型充電式蓄電池・ボタン型電池」などと案内しており、乾電池やコイン型リチウム電池、蛍光灯・電球は対象外で自治体への相談が必要としています(出典:ヤマダデンキ「ご相談窓口」、2026年8月16日確認)。膨張したものを回収ボックスに入れられるかどうかはこのページに明記がないため、持ち込み前に店舗へ確認するか、次の章のルートを使ってください。
自分の近くにJBRC協力店があるかどうかは、JBRC公式サイトの「協力店検索」で郵便番号を入力すると調べられます(出典:JBRC「回収協力店検索」、2026年8月16日確認)。
行く前に、電話で次の3点を確認しておくと二度手間になりません。
- 回収ボックスの設置があるか
- モバイルバッテリー本体が対象品目に含まれるか
- 膨張しているものを持ち込めるか
膨張・破損したモバイルバッテリーは正常品と別ルート
膨張・変形・液漏れしているモバイルバッテリーは、型を問わず正常品と別ルートで手放します。JBRCの基準では全国一律、自治体側でも今回確認した自治体では共通しています。
JBRCの回収対象外基準は、全国のJBRC協力店に一律で適用される民間スキームのルールです。破損・水濡れ・膨張のある電池は、全国どこの協力店でも回収対象外とされています(前章参照)。
自治体側の運用は別です。今回確認した新宿区・横浜市・大阪市・札幌市の4自治体では、膨張・破損したものは正常品の集積所・回収ボックスには出せず、拠点や窓口での個別対応になるという扱いが共通していました(名古屋市は公式ページに明記がなく未確認。各自治体の詳細は前章の表を参照してください)。この扱いが未確認の自治体にも当てはまるとは限らないため、お住まいの自治体で確認してください。
つまり「自治体によって違う」のは、あくまで正常品の出し方です。膨張・破損品は、JBRCの基準では全国一律に対象外、自治体側でも今回確認した自治体では「拠点・窓口対応」という扱いが共通しています。
具体的には、自治体の環境事業センターや清掃事務所などへ持ち込むか、訪問回収を予約します。回収ボックスには入れず、必要であれば店舗や窓口の職員に直接手渡してください。窓口の名称や場所は、前章の表で主要自治体分を確認できます。
なお、膨張・破損したモバイルバッテリーを買い替えるべきかどうかの判断は、この記事では扱いません。ここで説明しているのは、もう使わないと決めたものをどう手放すかだけです。
よくある質問
- モバイルバッテリー本体を分解して、中の電池だけ出してもいい?
- できません。モバイルバッテリーは本体のまま「本体回収」として出します。JBRCの回収対象は、ハードケース等に入った電池パックや市販タイプの小型充電式電池で、解体された電池パックや電池パックから取り出された電池は対象外です(出典:JBRC「排出方法(回収対象、対象外説明)」、2026年8月16日確認)。分解せず、本体のまま持ち込むか、自治体のルートに出してください。
- 何年も使っていない古いモバイルバッテリーも、同じ手順でいい?
- 同じ手順で大丈夫です。使わなくなってからの期間にかかわらず、破損・膨張がなければ使い切ってから端子を絶縁し、「あなたの捨て方を1つに決める」章の判定フローに沿って出してください。破損・膨張がある場合は使い切らず、そのまま端子だけ絶縁して自治体の窓口へ相談してください。
- リサイクルマークが付いていない古い製品はどうする?
- マークがなくても回収対象になり得ます。小型充電式電池のリサイクルを定めた法律の施行以前に製造された製品は、リサイクルマークが付いていない場合があります。その場合も回収対象になり得るため、通常の判定フローに沿って出し方を確認してください(出典:JBRC「排出方法(回収対象、対象外説明)」、2026年8月16日確認)。
- 加熱式たばこ・電子たばこのバッテリーも同じ扱い?
- 大阪市の案内では対象品目に含まれていますが、他の自治体では個別の確認をおすすめします。大阪市では、加熱式たばこ・電子たばこ等のバッテリーも、リチウムイオン電池等回収ボックスの対象品目に含まれることを確認しています(出典:大阪市総合コールセンター「なにわコール」FAQ、2026年8月16日確認)。他の自治体での扱いはこの記事では確認できていないため、該当する場合は自分の自治体の窓口に問い合わせてください。
まとめ
モバイルバッテリーは可燃ごみ・不燃ごみには出せません。破損や膨張がなければ使い切ってから端子を絶縁し、自治体の型(収集日ルートか拠点回収か)か、近くの回収ボックスに出します。膨張・変形・液漏れしているものは使い切らずそのまま絶縁し、型を問わず自治体の窓口・拠点に相談します(JBRCの基準は全国一律、自治体側の運用は今回確認した自治体で共通です)。
「あなたの捨て方を1つに決める:3つの質問」の診断ツールか早見表に沿って答えれば、自分の捨て方は1つに決まります。手元のモバイルバッテリーを1個ずつ確認し、正常なものは今日〜今週中に手放してしまいましょう。
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